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車のエアコンが急冷えなくなった…カーエアコン故障の原因・修理ってどうすれば良いの?

投稿日:2019/05/20

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年々暑さが増す日本の夏。時には40度を超えることもあり、そんな時は車内も高温になります。そんな時、もしエアコンが故障したら大変です。命にかかわるといっても過言ではありません。

いざ使う時期になって、初めて「?」と異常に気が付くことになるのがエアコンです。オイル交換などのメンテナンスはしっかり行っていても、エアコンのチェックはつい見逃してしまいがちです。そこで、エアコンが故障したりその修理にかかる費用など、活躍する時期になる前に知っておきたいことを解説してみましょう。

ところでカーエアコンの仕組みとは?

まずはカーエアコンの仕組みを解説しましょう。その仕組みを知ることで、正しい使い方を理解したり、故障の前兆を知ることも出来ます。 エアコンは、「気化熱冷却」という性質を利用したもので、仕組みとしては家庭用のエアコンと同じといっていいでしょう。冷媒(エアコンガス)が充填されていて、これを圧縮装置(コンプレッサー)で圧縮することで液状化させ、気体に戻ろうと蒸発する際の「気化熱冷却」を利用して空気を冷却させて吹き出し口から冷風が出る仕組みとなっています。

暖房には、エンジンによって加熱された冷却水をラジエター状の「ヒーターコア」に流し、その隙間を通って温められた空気が温風として出てくることで室内を温めることができる仕組みとなっており、冷房するよりも比較的単純で故障も少ない構造となっています。

効果的に車内を冷やすには

熱気に包まれた車内を効果的に冷やすには、エアコンをガンガン利かすよりも、一度窓を全開にして、しばらく外気導入モードにすると熱気を外に出せてエアコンの利きもよくなります。その後車内循環モードに切り替え、適温に調整することで早く室内を適正な温度にすることが出来ます。

エアコンが効かない・冷えない原因

エアコンが冷えない原因としては、エアコンガスが減っている場合と、コンプレッサーの故障というふたつの原因がほとんどと言って良いでしょう。

冷房が効かなくなる原因の多くがエアコンガスが減ってしまう事によるものです。エアコンガスは密閉されているために漏れない構造になっているのですが、家庭用と異なり車の場合は振動など過酷な環境で使用されているため、各部の接合部分の隙間から、少しずつガスが漏れ出てしまう可能性があります。

ガスが不足すると冷却能力が下がり、ファンは回っていても冷えなかったり、ガラスの曇りが取れなかったりしてしまいます。使用年数や使用頻度の高い車ほど、漏れる量が多くなりますが、通常の使用状況でも2〜3年でガスが抜けることもあります。

エアコンのコンプレッサーに動力を伝える電磁クラッチの不良というものがコンプレッサーの故障と言われることが多くあります。電磁クラッチが壊れるとコンプレッサーは回らなくなるため、エアコンからは冷たい空気が出なくなります。エアコンのスイッチが入ると「カチッ」と音がするあれです。

暖房が効かない原因

エアコンは冷やすだけではなく、暖房にも利用されますが、サーモスタットが故障していると高温となった冷却水が供給されず暖房が効かない原因となります。また、暖房はエンジンの冷却水の熱を利用するため、冷却水が一定以下のレベルになると暖房が効かなくなります。

暖房が効かないレベルまで冷却水量が減っているという事は、ラジエターやホースから漏れ出ている可能性があり、エンジンがオーバーヒートする原因に繋がります。冷房が効かない現象よりも暖房が効かないという方が、車にとって大きなトラブルになるサインと言えます。

車のエアコンの修理費用はどのくらい見ておいたらいいのか?

それでは、いざエアコンの修理となるとどれくらいの費用がかかるのでしょうか。カーエアコンの修理は、高圧のガスを取り扱うために、専門の知識と技術、そして資格を持った専門の修理業者で行わなければなりません。

修理費用はその故障箇所や車種によっても変わりますが、エアコンガスの補充であれば約3,000~5,000円程度で済みますが、コンプレッサーの交換となると部品代だけでも5万円以上かかる場合があります。サーモスタットの場合は1万円程度で交換できる車種もあれば、輸入車ではウォーターポンプごと交換が必要な車種もありますので、5~10万円以上の修理費用がかかる場合もあります。いずれにしても高額修理となる場合がありますので、特に輸入車は輸入車整備に精通した整備工場で点検修理する事をおすすめいたします。

エアコンをいたわる使い方

一年中使うことも多くなっている今、カーエアコンの寿命を伸ばしトラブルを防ぐにはどんな方法があるのでしょうか?

多くの機械製品と同様に、エアコンに負担をかけないことが寿命を延ばすことに繋がります。例えば、なるべくエンジン回転数の低い状態でスイッチを入れることで、エンジンとコンプレッサーの回転差の違いで起こりえる電磁クラッチの劣化を防ぐことが出来ます。

また、冷却水やエアコンガスのチェックをこまめに行い、異常をなるべく早く察知することも無駄な出費を防ぐことにつながります。そして、法定点検や車検の時には、エアコンのフィルターをチェックしてもらい、必要なら新しいものと交換することで、ファンモーターの負担を軽減することが出来ます。

エアコンを長期間動かさないまま放置しておくと、逆に作動部分が固まってしまい負担をかけることになります。そのため、エアコンを使わない季節であっても、時折スイッチを入れて稼働させた方が寿命は延びるという事も言えます。

車のエアコンが故障したらプロに任せよう!

エアコンの効きが悪い、思ったように冷えないというような症状が出たら、専門店に直行することが重要です。信頼がおけて専門の技術もある整備工場なら、高価になりがちな部品代も、安価なパーツを使ってもらえるなど多くのメリットもあります。

Dr.輸入車加盟店ならエアコン系統も高品質で低価格なパーツで修理する事が可能です。

また、先にお伝えしたように点検や車検の時にもチェックが必要ですが、エアコンの点検は項目に入っていないので、追加で見てもらう必要があります。勝手にいじる前に、プロに任せるのがエアコンの修理の鉄則です。

では、実際に修理を頼むとしたらどこに行けばいいのでしょうか?そして、どのくらい時間がかかるのでしょうか?

故障している箇所によって時間は変わりますが、エアコンガスの補充・冷却水の補充程度ならすぐ取り掛かってくれれば1時間程度で終わりますが、コンプレッサーの交換になると通常ストックしている消耗品と異なるため部品の取り寄せに数日かかる場合もあります。

事前に電話で予約と価格の見積もりを確認しておくと良いかもしれません。

カーエアコンは購入時にも気にしよう

つい見逃しがちですが、中古車を購入する時もエアコンの効き具合をチェックする必要があります。購入後に不具合が見つかっても保証されないケースもあるので、後で高額な修理代を支払うことがないように許可をもらってエンジンを始動させ、冷え具合やファンの風量、そして異音や異臭にも気を付けてみましょう。

また、新車で購入した場合であっても季節ごとのチェックを専門の整備工場で見てもらうだけでも安心して快適な室内を保つことが出来ます。

【Dr.輸入車ドットコム編集部】

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