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車検とは違う法定点検。法定点検の基本と重要性やメリットとは

投稿日:2019/04/23

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車を所有しているみなさんにとって車の整備は重要なものです。その主たるものとして車検と法定点検がります。車検は当然知っているし、受けなければ走ることができないことも知っていると思います。

では、法定点検についてはどうでしょうか?車を購入すると次の車検まで何もしない人もいるのではないでしょうか?そもそも法定点検とはどのようなもので、車検と同じように必ずやらなければいけないものなのでしょうか?そこで、意外と知られていない法定点検について、改めて解説してみたいと思います。

法定点検とは何?

道路運送車両法第48条によると、12か月点検と24か月の点検を行う義務があると定められています。これは自家用車の場合で、貨物車は別途定められています。

法定点検と車検の違いは?

どうせ車検を受けるのだからとか、新車で購入したのだからどこも問題がないと思うかもしれませんが、車検が保安基準に適合しているかどうかをチェックする規定であるのに対して、点検は車がちゃんと走れるかどうかを確認するものです。安全に走行するためには点検することが必要になるのです。

法定点検は義務?しないと罰則はあるの?

それでは、点検をうけないと罰則をうけるのでしょうか。実は最初に説明したように法定点検は「義務」であるのですが、乗用車の場合は受けなくても罰則規定はありません。乗用車の場合はと言いましたが、バスやタクシーなどの事業用車両の場合は罰金やその他の罰則が事業主に対してあるためです。

なぜ法定点検が法律で義務付けられているのかというと、車検だけでは車が正常に機能するかをカバーしきれないからです。12か月点検を年に1度受けることで、製造してからの年数や多くの距離を走ることによって本来あるべき機能が失われていないのかを確認することができ、それぞれの車の状態を点検・整備することで安全な状態を維持できる事にも繋がります。

車を製造するメーカーとしても、何も点検せずにいつまでも走り続けられる車を造っているわけではなく、法定点検で整備することを前提にして生産しているという事実も知っておきましょう。

法定点検の重要性とメリットとは何なのでしょう

法定点検を受けることによるメリットは様々あります。ほとんどの車にはメーカー保証というものが付けられており、12か月の法定点検をちゃんと受けた場合、その保証項目に該当する部分に不具合が発生した場合には、所有者に重大な過失がないかぎり、メーカーによる保証が受けられます。

また、最近は車を買い替える際には、それまで乗っていた車を買取専門店で高く売ることが珍しくなくなりましたが、その際に点検をきちんと受けている証拠として点検記録簿を提示すれば車をメンテナスしている事が確認できますので、高く買ってもらえる可能性が上がります。

そして買取業者の側も、消耗部品の交換やその他の整備履歴がわかるので、安心して高値を付けやすくなるというメリットもあります。

 

法定点検の種類

次に法定点検ごとの整備内容を説明してみましょう。

法定12ヶ月点検(法定1年点検)

12ヶ月点検では、26項目の点検項目があり、ブレーキやクラッチペダルの遊び、エンジンルーム、下回り、外回り、足回り点検に分かれています。ブレーキのディスクとパッドとのすき間、パッドの摩耗など、ブレーキの利き具合といった安全ににかかわる箇所を総合的に点検することになります。

法定24ヶ月点検(法定2年点検)

24ヶ月点検では12ヶ月点検の点検項目に加え、様々な項目が追加され合計56項目の点検項目となります。例えばブレーキの場合、12ヶ月点検ではディスクとパッドとのすき間、パッドの摩耗だけだったの対し、24ヶ月点検では摩耗と損傷も点検項目に加わるなど、それぞれの項目が追加されることになります。

法定3ヶ月点検

3ヶ月点検は、不特定多数の乗客を乗せるバスやレンタカー、そして荷物を積むトラック等の事業用車両に義務付けられる点検です。整備管理者は この定期点検を行わないと「道路運送車両法違反110条」違反により30万円以下の罰金となっています。点検項目は47項目で牽引を行う自動車は20項目となります。

法定6ヶ月点検

6ヵ月点検は、自家用の中小型トラックとレンタカーに義務づけられています。点検項目としては22項目となっています。これらの車両は一般の乗用車よりも走行距離が長くなりがちで、しかも車体が大きいために事故の規模が大きくなったり、扱い方も乗用車より荒いなどといった特徴があり、そのために事業用の車両は、乗用車より短期間の間に点検を行う社会的責任があります。

 

法定点検の実施

それでは具体的に、いつやればいいのかなど、法定点検を行う場合の注意事項を説明しましょう。

法定点検を行うタイミングは?期限切れになったら?

法定点検は行う義務がありますが、期限を定めていないので、必然的に「期限切れ」ということはありません。そして、法定点検を行うタイミングは、購入した店舗などから来るはがきやメールなどで知らされていますが、車検のように明確な期限はないので、多少早くても遅くなってもかまいません。ただし、極端にずれると、本来の意味合いがなくなってしまうので、購入後あるいは車検後1年目の月に行うのが基本です。

法定点検は自分でもできるが整備工場に依頼するのが一般的

法定点検は自分で行うというと驚かれるかもしれませんが、 国土交通省のホームページには次のように記載されています。

定期点検整備は、一般的な構造・装置の自動車に関し標準的な使用を前提として、定期的に行う必要のある点検を定めたものです。日常点検整備は常日頃から行う簡単な点検であるのに対し、定期点検整備は一定間隔ごとに行う、少し大がかりな点検整備です。これもユーザーの方の義務となっていますが、専門的な知識・技術も必要なので、整備工場に持ち込んで実施しても問題ありません。

引用元:国土交通省HP http://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/

 

このように点検するのはユーザーの方の義務であり、「整備工場に持ち込んで実施しても問題ありません」と記載されているように、実は自分でやることが前提でもあるのです。しかし、自分で点検をするには知識も必要です。もし自分でやる自信がなかったり、場所や工具などが準備できない場合は整備工場でお願いするという事になります。

走行距離によって異なる、行わなければならない項目やその手順、を良く理解し安全に進める必要がありますが、走行距離が少なく特に不具合もない12か月点検は、目視などで行う項目も多いので比較的取り組みやすいと思われます。

法定点検を自分で行った場合のステッカーや点検整備記録簿のこと

プロの整備士が点検整備したあとに張るダイヤルステッカーは、貼り付ける義務はありませんが、時期が過ぎたステッカーは剥がす必要があります。つまり、このステッカーはプロの整備士が点検整備したという証拠なのです。

また、点検記録簿は法定点検の結果と整備内容を記録しておくもので、 消耗部品の交換時期を判断する際にも利用されます。

また、一般の自家用車は2年間保存することが求められており、車のコンディションを把握するためにも重要なので、車の売買においても重要な情報源となります。

 

まとめ

日常の点検も含め、法定点検は安全に車に乗るために非常に重要なものになります。特に不具合はないし面倒くさいといわずに、調子の良い状態を維持するためにも適切な時期に点検をおこないましょう。

法定点検は年に1回だけ実施するだけで次の1年間を安心して運転できるのですから、もし今その時期になっていたなら、近くの整備工場に問い合わせてみましょう。


Dr.輸入車ドットコム編集部】