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ホーン(クラクション)で車検に落とされることがある?実は重要な部品でもあるのです

投稿日:2021/03/06

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皆さんは、ホーンが原因で車検に落とされることがあるという事実をご存知でしょうか。ホーン、つまりクラクションや警音器は、普段鳴らすことが少ないかと思いますが、いざという時に重要なものです。車検との関わりや、社外品(純正品ではないもの)のホーンに変えた時に車検に合格できるのかについてご紹介いたします。

ホーンとは

ホーン(通称「クラクション」)は、危険を回避するために使用することが認められています。条例では以下の通りに定められています。

<道路交通法第54条>

・左右の見通しのきかない交差点

・見通しのきかない上り坂の頂上で「警笛鳴らせ」の標識がある場所

・山間部や曲がりくねった道路の「警笛鳴らせ」の標識がある区間内で、左右の見通しのきかない交差点

・見通しのきかない曲がり角、上り坂の頂上を通過するとき

また、一般的に「鳴らす必要があるとき以外は鳴らしてはいけない」と、定められています。危険を知らせる時や重要な出来事が起きた時に鳴らす必要があるため、日頃から煩く鳴らしてしまうと意味がなくなってしまいます。警音器は、音が大きく、ずっと聞いていると耳に支障をきたしてしまいます。迷惑行為になりますのでやめましょう。

警音器は、鳴らさなくてはいけない場面で鳴らさなかった場合、「警音器吹鳴義務違反」となり、罰金が発生します。

<罰金金額>

大型車 7,000円

普通自動車 6,000円

二輪車 6,000円

小型特殊自動車 5,000円

原動機付自転車 5,000円

また、不用意に鳴らした場合、「警音器使用制限違反」も罰金が発生します。(罰金:3,000円)

社外品ホーンについて

社外品ホーンは、車検に通るのでしょうか。答えは一般的に、保安基準を満たしていれば車検に通ります。そこでポイントとなる保安基準とは一体なんなのでしょうか。

<道路運送車両の保安基準43条>

・「警音器の音は、連続するものであり、かつ音の大きさ及び音量が一定なものであること」

・「ホーン音の大きさが前方7メートルの位置で112db以下87db以上であること」

上記のように、どのような鳴り方をするもので、音量がどれくらいのものなのかが定められており、この保安基準を満たしていないホーンは車検に通りません。社外品のホーンであっても、上記の決まりに従った作りのものであれば問題なく車検に通ります。

社外品のホーンにするメリットはあるのでしょうか。社外品のホーンは、バリエーションが豊富で他の車とは違うホーンを鳴らしたいと思う人にとっては、変えてオリジナル感を味わえる魅力があります。純正品のホーンと比べれば、音色や音の広がり方なども変わってくるので、面白味があります。主にヨーロッパ車に採用されているホーンに「ダブルホーン」があります。高音・低音の音が出るので高級感があり、ホーンの形状は渦巻き型が多いです。

社外品のホーンの取り付けで注意すること

社外品のホーンを取り付ける場合、自分で作業することもできます。ただし、手順や作業を間違えてしまうとヒューズが飛んでしまったりする危険があります。また、フロントバンパーを脱着しなくてはいけなかったりと車の専門知識が必要となります。車の振動でホーンが外れてしまったり、取り付け部が緩まないようにする必要があったり、雨水が入らないように配慮する必要もあります。個人では大変な面も多々あるかと思いますので、もしわからない場合は整備工場に依頼してカスタマイズしてもらうことがオススメです。

車検で検査される項目

車検時、ホーンはどのように検査されるのでしょうか。ホーンの音は、外観検査の項目に含まれます。 まず、ホーンマークがついているかを確認します。一般的には、トランペット(ラッパ)のような形のマークがハンドルのセンターやホーンがある位置についています。社外品に変えている人で、ホーンマークがない人は車検に通りません。どこにホーンボタンがついているかを示すためのマークなので重要だからです。 そして、ホーンマークをチェックしてから、ホーン音の検査に入ります。

車検に通らないホーン

車検に通らないホーンは、どのようなホーンなのでしょうか。先述した保安基準に則って考えていきましょう。 まず、音量が一定ではないホーンは、車検に通りません。音量が小さすぎても大きすぎても通りません。警音器なので聞こえなくては意味がないですし、大きすぎてもダメなのです。また、音色が変わるものやドライバーがスイッチで音などを変えられるタイプのホーンも車検に通りません。「ヤンキーホーン」という、音が継続的に鳴るタイプのホーンも車検不合格です。一定の音で鳴り続ける必要があるからです。短く鳴らすことを想定すれば継続的である必要はないかもしれませんが、一般的な使い方や危険時に知らせる場合は、一定の音である必要があるからです。 「エアホーン」などのエア圧力によって音が変化するタイプのホーンや、音の余韻が響くものも通りません。

ホーンの修理・点検

ホーンの点検などはどのようにしたらいいのでしょうか。普段クラクションを鳴らすことは少ないため、車検時に音が鳴らず、車検不合格ということになる可能性も否めません。鳴らせるタイミングで確認したり、整備工場などで点検したりすることがオススメです。

ホーンは、スイッチが接点に接触することで電気が流れ音が鳴ります。配線の中にある「リレー」という電気とスイッチの仕組みが故障して音が鳴らない場合もあるので、その時は整備工場で修理してもらいましょう。 配線が断線していても音が鳴らないですし、配線やスイッチの接触不良でホーンが鳴らない可能性もあります。スイッチの接点がホコリなどで汚れていた場合に接触不良が起きて音が鳴らないこともあります。綺麗に掃除をしたり、通電性の高いグリスを塗ることで改善します。 ご自身でも簡単な修理や点検を行えると思いますが、車検前の時はプロに任せた方が安心です。車検に合格するための点検や修理は整備工場でお任せすると安心できますし、車検で落とされる可能性が下がるのでオススメです。

まとめ

いかがでしょうか。ホーンについて、案外知らないことが多くあったのではないでしょうか。車検の時にホーンのどの部分を検査するのかなど改めて気づけたことがあったら幸いです。基本的にホーンを取り替えることは少ないかもしれませんが、カスタマイズを楽しむ人にとってはホーンを社外品に変えることは多いと思います。社外品へ取り替える時は車検に通るものを選び、不正改造はしないように気を付けましょう。 そしてホーンは重要な保安部品のひとつでもあるので、普段から問題なく機能するのか確認することも必要です。もし調子が悪いと感じたら、信頼できる整備工場で点検してもらうことをオススメします。

[Dr.輸入車ドットコム編集部]

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