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車検を前倒しで受けることはできるの?ではその利点はなんでしょうか

投稿日:2020/09/18

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車を所有していると車検を受ける必要が出てきます。車検が切れてしまうと公道を走ることが出来なくなり、万が一無視して走行すれば処罰の対象となってしまいます。そこで、車検切れにならないうちに期限よりも早いタイミングで受けたいと考えることになりますが、前倒しには注意することがあります。ここでは、車検を前倒しする際の注意事項や、適切なタイミングについて詳しく解説します。

車検の前倒しは可能なのか?

車検は満了日が切れる何日前から受けることができるのかというと、いつ受けても構わないという事になります。しかし、満了日の前に受けてしまうと次回満了日が早くなり損するために、一般的には満了月日が継続される満了日の一か月前からという事になります。

車検は検査を受けた日から2年間が有効となり、満了日から起算して有効期間が設定されることになります。つまり、満了日ギリギリに受けても、その1カ月前に受けても、次の満了日は変わることなく同じ月日になります。したがって、満了日より1カ月前に受けると損をする、というのは大きな間違いです。また、さらに前倒しで受けることも可能ですが、1カ月以上前倒しで行う場合、今度は更新した日から起算して、次回満了日が設定されるので、残った有効期間は抹消されるので無理に前倒しにする必要はないはずです。

中古車販売店などでは、車検の残りが1ヵ月では売りつらいために、一度抹消して販売時に車検を改めて受ける方法を取ります。「車検2年付き」という表示は大体がこの方法を取っているはずです。そして、車検を受けるためには事前の準備や申請に時間がかかることもあるので、1カ月前になったら、すぐ車検を受けるという気持ちで準備と予定を考えるのがベストです。

車検を前倒しで受けることのメリットとは

前倒しで車検を受けることで車検切れを防げるというメリットがあります。ぎりぎりでもいいのですが、突然の用事が入ったりすることもあるので余裕を持ったスケジュールが安全です。

車検はいきなり整備工場に持っていけば大丈夫とはいきません。事前に作業予約や車両チェックをしてもらったり、交換部品などを用意してもらう必要があります。特にタイヤ交換などが車検前に必要な場合や、代車が必要な場合は特に注意することが必要です。また、車検整備に入ったところ重要な不具合が発覚し、修理するには大きな出費が必要になった時には、修理して車検を通すか新しい車に買い替えるかなど検討する時間も必要になります。

やはり、余裕をもって車検を受ける必要があります。しかし、ここでいう「前倒し」とは満了日の一か月前ということです。この場合にはデメリットはありませんが、それ以上前に受ける場合の「前倒し」の場合は、デメリットが発生します。

前倒しによるデメリットは?

満了日の一か月前からの期間内に更新した場合は、満了日から起算して有効期間を設定するので税金や保険料の無駄は出ませんが、前倒しで車検を受けると、有効期間を無駄にしてしまうだけでなく、残った車検期間分の税金や保険料も無駄になります。どうしても前倒しせざるを得ない状況の場合以外はおすすめできません。ただし、スケジュールの都合で車検満了日の一か月以上前は不在にしてしまう事もあります。このように車検の更新に間に合わない場合、期日の一か月以上前であっても前倒しして更新する人もいるかもしれません。

そのような時には、例外的に45日前に車検を受ける方法があります。先に整備工場に検査だけをしてもらい必要な書類を後日運輸支局に提出するという方法で15日前倒しすることが出来ます。車検に通ったことを証明する保安基準適合証があれば15日間は車検証を更新しなくても公道を走行することができ、保安基準適合証の期限が切れるタイミングで車検証を更新することで満了日を短縮せずに車検証を更新することができます。15日間というわずかな日数ですが、これにより前倒しのデメリットを減らすことが出来るので、車検を依頼する修理工場で相談してみましょう。ただしこの方法が使えるのは民間車検工場(指定工場)だけになります。

車検を予約するタイミング

満了日の1カ月前に車検を更新するのは上記の通り鉄則となりますが、車検を受けるには、見積もりや事前整備などが必要なため、車検を依頼する整備工場への予約は2~3カ月前にすることが理想です。満了日ぎりぎりの予約では、整備工場の都合がつかずに満了日を過ぎてしまう可能性もあります。満了日を過ぎると自走ができないことから、レッカー車で引き取ることになりその費用もかかります。また、車検業者も早めに入庫スケジュールが管理できるので積極的に早めの予約を促進していて、早期予約割引や粗品など特典が受けられるといったメリットもあります。

車検切れを防ぐには

車検の有効期限切れにならないためには、いつ満了日を迎えるのかをチェックしておくことが大切になります。車検の有効期限をチェックするには、車検証と車検シールを確認する必要があります。

車検証をチェック

検証の「有効期間を満了する日」に記載されている年月日が満了日です。車検日を忘れた時や細かい日付を知りたい時には車検証のチェックが必要です。新車の場合、購入した日が車検期日だと思い込む人も多いようですが、納車される日よりも数日前になるのが一般的です。また、中古車の場合はそれぞれの車で満了日の残りが違います。満了日が半年や一年残っていたり、購入時に車検を通して2年あるものなど、いくつもの場合があるので、思い違いや勘違いしないように車検証で良く確認しなければなりません。

車検シール(検査標章)でチェック

車検シールは車検更新時に発行されフロントガラスに貼り付けることが義務付けられており、これにも車検の有効期間が記載されています。新車の場合も同じで、販売店で貼られています。車検シールには車検が満了する年と月が記載されていますが、日までは記載されていないため、それ以上の情報は車検証を見る必要があります。この車検シールと車検証をチェックして、くれぐれも満了日を逃すことのないように注意しましょう。

車検が切れてしまったらどうする?

車検が切れた後でも車検を受けることができます。ただし、その場合は公道を運転することが出来ないので、整備工場までレッカー車などで車を運んでもらうか、仮ナンバーを取得するなどの方法を取る必要があります。もちろんレッカー車を使う場合はその費用が少なからずかかります。仮ナンバーを取得するには市役所や区役所などで手続きをする手間がかかります。車検が切れて良いことは全くないので、くれぐれも車検満了日を過ぎないようにしましょう。

特例処置

大規模災害など特別な状況にある時は、特例処置が実施されるケースもあります。2020年は新型コロナウイルスによる特例処置が実施されています。

新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、新型インフルエンザ等緊急事態措置を実施すべき期間が延長されたことに伴い、対象地域である全国47都道府県において、爆発的な感染拡大の発生を防止するため、外出による感染拡大のリスクを排除する必要があることから自動車検査証の有効期間が令和2年6月1日から6月30日までの自動車について、全国一律に令和2年7月1日まで自動車検査証の有効期間を伸長しました。

この期間に車検満了日を迎えた人の中には、この制度を利用された人も多かったのではないでしょうか?

参考:国土交通省HP https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha09_hh_000242.html

まとめ

以上、車検の前倒しについてご紹介しました。基本は車検満了日の一か月前から受けることが出来るので早めにスケジュールを入れることです。そして、くれぐれも満了日を忘れないないようにチェックし、車検を依頼する整備工場になるべく早く予約しましょう。 その他わからないことは、信頼できる整備工場へ相談してみて下さい。

[Dr.輸入車ドットコム編集部]

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