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プロが教えるタッチペンでの車の傷修理方法。実はそんなに難しくありません

投稿日:2020/03/02

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車にウッカリ傷を付けてしまうと気になりますよね。特に新しい車だったりすればすぐにでも修理したいと思うでしょう。しかし、修理を依頼すれば小さな傷でもけっこうな料金がかかるかもしれません。しかも、放っておけば中から錆が発生して傷が広がってしまう可能性があります。そうなってからではさらに修理代金も余計にかかります。まるで人間の怪我や病気と同じで、早急に手当てをする必要があるのです。自然治癒が出来ない車は人間以上に早く正しいケアが必要なのです。

車の傷は小さなものならタッチペンを使って自分で直すことが出来ます。そこで、この記事では、自分で修理する方法を覚えてDIY補修をする方法を解説します。

タッチペンで修理できる傷の程度

タッチペンを利用した修理をする前に、どの程度の大きさの傷までなら補修できるのかを知らないと、無駄になるどころか余計に見栄えが悪くなる可能性があります。傷の程度によっては修理工場に頼むことも考えた方が良いでしょう。 タッチペンで修理できる傷の程度としては、小範囲の塗装剥がれとこすり傷があります。

塗装の剥がれ

車が古くなって、ボディの端の方に劣化により剥がれた塗装なら、範囲が小さければタッチペンで修理が可能です。広範囲になると手間がかかりやすく、仕上がりも期待できないので修理工場に頼んだ方が良いでしょう。また、塗装の剥がれ方や場所によっても難しい場合があるので、手の届く場所で表面が軽く剥がれたものにしたほうが賢明です。 内まで深く傷付いている場合は、タッチペンだけでは修理できません。そのまま表面をタッチペンで塗っても、内部から腐食する可能性もあるため、傷が深いならこの場合も修理工場に直してもらいましょう。

こすり傷など

何かにこすってしまったり、引っかき傷や線傷といった傷程度なら、タッチペンで修理できる可能性があります。この場合も塗装と同じで傷が浅いもの、範囲が狭いものに限られます。強くこすって内部まで損傷していると内側にダメージが残っていると危険ですから、浅い傷だけにしておきましょう。

事前に用意する道具

タッチペンで修理をする際に用意するのはタッチペン、マスキング、コンパウンド、耐水ペーパー、サンドペーパー、脱脂スプレー、ワックス、バケツ、汚れを拭き取るタオル、カッター、はさみといった用品や道具類です。いずれもカー用品店ホームセンター、そしてネットでも購入が可能です。金額はメーカーや性能や仕様、そして販売店によっても変わりますが、500円~1,000円前後で購入できると思って良いでしょう。DIY補修である以上はこの安さがポイントとなるので、高価なプロ仕様の道具類を選ぶ必要はないのでお手頃の商品を選ぶと良いでしょう。

タッチペンで修理する手順と方法

簡単に直せると言っても、単に傷の上から塗料を塗ればいいというわけではありません。手順を守ってきちんと下処理をしてから行うことが大切です。手順を守らず手を抜くと、綺麗な仕上がりは期待できません。

実際に傷を修理する手順

では具体的にタッチペンを使った傷の修復法を見てみましょう。

まずは傷の周辺の汚れを落とす

傷を修復するには、まずは傷とその周辺の汚れを落とし、綺麗にしなければなりません。そして傷の内部も洗い流し拭き取ります。

異物や汚れが残っていると綺麗に補修できず、傷を広げてしまったり仕上がりも汚くなってしまう可能性もあります。水洗いをして拭き取り、傷口に塗料が残っている場合も丁寧にアルコールでクリーニングすることが仕上がりに響いてきます。塗料を塗ってしまうとやり直しが出来なくなるので慎重に行ってください。

傷を露出させる

傷口を露出させる必要があるので、脱脂スプレーで油分を取り、傷の周りのささくれや塗料のめくれを取り除きます。擦り傷の時などは、車以外にもこすった側の塗料や破片も付着している場合が多いのです。耐水ペーパーやコンパウンドの使用を推奨します。

マスキングで傷の周りをカバーする

周囲に塗料が飛び散ったり垂れたりすることもあるので、マスキングで傷の周りをカバーしておきます。傷周辺だけではなく、広めにカバーする事がポイントです。

いよいよタッチペンによる補修

周囲をマスキングしたら、いよいよタッチペンを塗り込みます。ペイントは乾燥すると収縮するため、傷口にペイントを乗せ、傷を覆うように盛り付けるイメージで塗ることが綺麗に修復するコツです。 一度で綺麗に塗ろうとしないで、乾燥させながら何度かに分けて重ね塗りをするのもポイントです。

サンドペーパーによる表面処理

ペイントが乾いたら、ペーパーで表面を磨いていきます。塗料が完全に乾燥するには意外と時間がかかり、本当に小さければ数時間で乾きますが、広めだと季節や天気によっては1~2週間程度かかる場合もあります。乾燥しないうちに研磨すると、仕上がりが汚くなるので、乾くまで触れないように注意しながら気長に待ちましょう。短気は禁物です。

完全に乾いたら、塗った部分の段差や凹凸を平らにします。ペーパーは400番から初めて1000番程度まで使って研磨します。平らになるまで気長に丁寧に磨かないと仕上がりが汚くなってしまいます。

コンパウンドで表面を磨く

ペーパーで表面の処理をしたら、今度は3000番から9800番までのコンパウンドを使います。強くこすり過ぎるとせっかくのペイントが剥げるので、慎重に作業を行います。

仕上げにワックスでツヤを出す

作業後に周辺を含めてワックスをかけてツヤを出します。ワックスは塗装を保護する役割もあるので必須です。これで作業は終了となります。

タッチペンを選ぶポイント

タッチペンには豊富な種類があります。それぞれに特徴と価格が違うため、最適なものを選ぶ必要があります。ペイントカラーは適合表で確認してから選び、傷の大きさに合ったハケを選びましょう。

安く購入できる社外品を選ぶ

タッチペンは純正品と社外品がありますが、品番があっていれば社外品でも問題はありません。DIYのメリットを活かすためには、少しでも安価な社外品を選びましょう。純正品は値段が高くなっているため、コストを考えるなら社外品がおすすめですが、ペイント自体が安いものなのでそれほど差はないかもしれません。純正品はディーラーで注文して入荷まで時間がかかるので、カー用品店で気軽に買える社外品の方が便利です。

タッチペンで補修に挑戦

タッチペンでの補修は、傷の程度によって難易度が違います。 表面だけの浅いキズなら専門的な知識やスキルも必要なく、補修道具さえあれば簡単に直せます。この記事を読んでやってみようと思われたら、手順と方法を守って挑戦してみてください。

まとめ 便利なタッチペンを使って愛車の傷を修理しよう

タッチペンを使って愛車の傷を修理するのは、うまくいくと達成感があり、安く済ませたという喜びも得られます。タッチペンを使った補修はそれほど難しくありませんが、十分にゆとりをもって手順通りに進めないと失敗するリスクもあります。もし手に負えないと思った場合は無理をせず、修理工場に頼んでみることも必要です。

[Dr.輸入車ドットコム編集部]

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