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輸入車整備事例

定期的に交換が必要なタイミングベルト

投稿日:2019/09/20

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自動車にはたくさんの消耗品があり、その中でも自動車メーカーが推奨する定期交換部品というものがあります。 定期交換部品はパーツごとに何年、何万kmなど指定されており、安全安心に走るためには定期的に交換しておく事がとても大切です。

定期交換の代表はエンジンオイル

ドライバーの皆さまが意識している定期交換部品といえばエンジンオイルではないでしょうか。 エンジンオイルは車種や使用環境にもよりますが、おおよそ5,000km~10,000kmで交換します。これはエンジンオイルがエンジン内部の汚れを洗浄する役目を持っていることや、寒暖差での結露による水分混入、酸化などのため性能が劣化してしまうからです。

エンジンオイル交換費用は輸入車ですと10,000円~20,000円ほどになりますが、定期交換を怠ってしまうとエンジンが壊れてしまったり、オイル漏れが発生したりするので、その修理にはエンジンオイル交換の何倍もの費用が掛かってしまう事になってしまいます。 定期的にメンテナンスする事によって大きなトラブルの予防になるのです。

まだまだ多いタイミングベルトの車たち

定期的に劣化してしまうものの中で、もうひとつの代表がゴム製の部品です。 自動車は金属の塊ですが、様々な箇所にゴム製品が使われています。自動車には無くてはならないゴム製部品は多くありますが、ゴム製のため経年劣化を起こしてしまいます。 そのため定期交換部品に指定されているパーツも多く、その中でも定期交換を怠ってしまうと何十倍もの修理費用が発生するかもしれない部品があります。 それは「タイミングベルト」です。

タイミングベルトはエンジン内部で燃焼サイクルを行っているクランクシャフトとカムシャフトを繋ぐ重要な役割を持っています。 近年はベルトではなくタイミングチェーンのエンジンが増えているので、国産車ではタイミングベルトを交換する事は少なくなったかもしれません。 しかし輸入車では新車でもタイミングベルト仕様のモデルが発売されていますし、中古車市場で人気の輸入車の中にはタイミングベルト仕様のモデルがまだまだ沢山存在します。

タイミングベルト交換の日数と費用は?

エンジンが動いている時は常に回転を続けているベルトですので、定期的な交換が指定されています。 このベルトはエンジン横にあるカバーを外して交換するため、エンジン周りの様々なパーツの脱着が必要となり、時間も費用も掛かる作業になります。 作業日数は確認作業なども含めて約2~3日、費用はエンジンや車種によって大きく異なりますが、軽自動車の5万円ほどから輸入車のV型エンジンでは約20万円となり幅が広くいのですが、どの車種でも高額なメンテナンス費用が掛かってしまいます。

しかし、このタイミングベルトが破損してしまうとエンジンが動かなくなるだけではなく、エンジン内部に大きなダメージを与えてしまうのです。 エンジンが損傷してしまうと、エンジンを分解して部品交換を行ったり、損傷がひどい場合はエンジン本体を交換しなければならなくなるケースもあります。 そうなればタイミングベルト交換の何倍もの修理費用が掛かってしまいますね・・・。

輸入車のタイミングベルト交換

タイミングベルトの定期交換時期は、国産車では多くの車が10万kmごとの指定になっているため、タイミングベルト交換をしないまま乗り替える方も多いかもしれません。 しかし輸入車では、8万kmや7万kmでの交換指定や、中には4万kmで交換指定のエンジンもありますので、輸入車整備工場はタイミングベルト交換の技術や経験値が高い傾向にあります。

そして輸入車のタイミングベルト交換工程は特別な作業も多く、特別な専用工具が必要となります。ですので輸入車に対応していない整備工場では作業が行えないといった事にも繋がってしまい、輸入車に乗るユーザーがどの整備工場へお願いすれば良いかわからないといったことにも繋がってしまっています。

その点、Dr.輸入車ネットワークの加盟工場では専用工具を共用しているため、エンジンごとの専用工具を使った正確な作業を行っており、一般の整備工場では入手できない輸入車の整備資料を確認しながら作業を行っておりますので、安心してご依頼いただければと思います。

タイミングベルト交換作業をご紹介

それではタイミングベルト交換の作業を写真でご紹介いたします。

このエンジンではダイヤルゲージでピストン位置を測定し、カムシャフトを専用工具で規定の位置にロックしてタイミングベルトを交換します。











交換後はバルブタイミングの調整を行い、本来のエンジン性能を発揮する事ができました。

このエンジンはカムシャフトとクランクシャフトを専用工具で固定し作業を行います。 タイミングベルトには回転方向が指定されているので、ベルトに印字されている向きにも注意が必要です。











このV型エンジンでは、カムシャフト4本を繋ぐため非常に長いベルトになっています。 メカニックとしては作業スペースがとても狭いので時間がかかってしまいますが、非常にやりがいのあるエンジンでもあります。











タイミングベルトが損傷したら

タイミングベルトを定期的に交換せずに損傷した場合は、エンジン内部で交互に動いていたピストンとバルブがぶつかってしまい、このようにバルブが曲がってしまいます・・。















バルブが曲がってしまうと圧縮ができなくなり、エンジンが動かなくなってしまいます。 そして修理のためにエンジンを分解して、大掛かりな修理をしなければなりません。 こうなった場合は数十万円の修理代が必要となりますので、定期的なメンテナンスがいかに大事かわかっていただけたかと思います。

まとめ

・自動車には定期的に交換が必要な部品があります。

・定期的なメンテナンスを怠ると、何十倍もの修理費用がかかるトラブルが発生する事も。

・定期交換部品の代表にタイミングベルトがあり、輸入車ではタイミングベルト仕様のモデルがまだまだ多い。

・輸入車は専用工具がないと作業ができないため、タイミングベルト交換の依頼も輸入車専門店へ依頼しましょう。

定期交換の代表でもあり重要な役割を担っているタイミングベルト。 自分の愛車は交換の必要がないのか、気になる方は整備工場へ相談に行ってみる事をおすすめします。

[Dr.輸入車ドットコム編集部]

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