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リアシートを取り外しても車検に通る?違法になる?詳しい基準を解説

投稿日:2022/11/15

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クルマの軽量化やスペース確保のために、リアシートを外しているドライバーも少なくないでしょう。しかし、そのままの状態で車検に通るのか不安に感じている方もいるのではないでしょうか。また、リアシートの取り外しが違法改造になるのかどうかも気になるところです。

そこでこの記事では、リアシートの取り外しと車検・法律との関係について解説します。

リアシートを取り外しても車検に通る?

リアシートを取り外して車検に出す場合には、必ず「構造変更届」を出しましょう。この申請を済ませておかないと合格できません。

クルマの座席は、車種ごとに決められた乗車定員数に応じて設置されています。リアシートを取り外すと、決められた乗車定員が乗り切れない・乗れる場所が確保できていない状態と判断されてしまいます。

車検では、保安基準に則っているか・公道で走っても問題がないかを検査し、車検証に記載されている情報と車両の状態に齟齬がないかを確認します。そのため、車検証に記載されている乗車定員数と異なっていると車検に通りません。

リアシートを取り外したままにしておきたい場合には構造変更届を出し、乗車定員数が変わったことを申請しましょう。

リアシートを取り外して公道を走るのは違法?

結論として、構造変更届を出して、認証を受けている状態であれば違法ではありません。場当たり的にリアシートを外し、何の申請もしないままに走行すると違法とみなされるため注意しましょう。

また、元々シートがあった場所に人を乗せて走行すると「安全運転義務違反」として検挙されてしまいます。乗車中は、全員が着席している必要があるからです。シートベルトも何もない状態では事故発生時に大きな怪我につながるリスクも高いため、シートがなくなった場所に人を乗せるのは絶対にやめましょう。

リアシートを取り外していても不正改造・整備不良とはみなされませんが、構造変更届を提出せずに車両を大幅改造した場合、違法改造車両と判断されて罰則を科せられてしまいます。勝手なリアシートの取り外しも違法改造に含まれるため、やはり構造変更届の申請は必須です。

リアシートを取り外すメリット

リアシートを取り外すメリットは、具体的に次の点が考えられます。

メリット①:車両の軽量化が可能となる

リアシートの取り外しにより、約20kgの軽量化が可能となります。クルマが軽くなると、加速性能が高まるほか、ハンドリングやブレーキングの性能も向上するといわれています。「より速く走りたい」「走りを楽しみたい」という方にとっては嬉しいメリットでしょう。

メリット②:車内のスペースを確保できる

近年のキャンプ・アウトドアブームで、クルマに大きな荷物を乗せて出かける方が増えています。リアシートを取り外すとその分のスペースが空くため、荷物の積み込みにおける利便性が向上するでしょう。例えば、自転車や釣り用具など、広いスペースを要するものを乗せたいとき、リアシートを取り外すことで十分な広さを確保できます。

メリット③:自分好みの車内にドレスアップできる

近年では、ハイエースなどのバンの内部をキャンピングカー仕様へカスタマイズするなど、車内を独自にドレスアップする方が増えています。リアシートを取り外すと、床を板張りにしたり、ベットやテーブルを設置したり、さまざまなカスタマイズが可能です。隅々まで自分好みのクルマに仕上げたいという場合に、リアシートの取り外しは大きな効果を発揮するでしょう。

リアシートを取り外すデメリット

リアシートを取り外すメリットを紹介しましたが、気をつけなければならない点もあります。ここからはリアシートを取り外すデメリットを3つ紹介します。

デメリット①:保険が適用されない

クルマのリアシートを取り外した状態で事故が起きてしまった場合、保険が適用されない可能性があります。任意保険は、契約時のクルマの状態を前提として契約します。そのため、リアシートを外して規定の乗車定員を満たせる状態でないと補償対象外となってしまうでしょう。構造変更届を出したうえで保険会社に連絡し、対応について相談してください。

デメリット②:構造変更届を出す手間がかかる

繰り返しお伝えしている通り、リアシートを取り外した状態で公道を走る場合は構造変更届を提出する必要があります。認証までには早くても一週間程度かかるため、届出をしたからといってすぐに走行できるわけではありません。また、申請には複数の書類を用意しなければならないため、どうしても手間がかかります。

加えて、構造変更届を提出した後にリアシートを再び装着した場合にも、乗車定員数が増えることにより再び届出する必要があります。

デメリット③:取り外し作業が大変

リアシートは脱着構造を備えておらず、簡単には取り外しできない仕様となっています。取り外す場合には、工具を使ってボルトを外すなどの作業が必要です。DIYに慣れている方であればそこまで苦ではないかもしれませんが、普段あまり自分でクルマをいじらない方にとっては大変な作業だと感じるでしょう。

【まとめ】正しくリアシートを取り付けて車検に出そう

リアシートを取り外す際には必ず構造変更届を出しましょう。届出せずに走行すると、車検に通らないどころか法律違反で検挙対象とみなされる場合もあります。早めに構造変更届を出しておくとともに、日頃からシートの安全性を確認しておきましょう。




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[Dr.輸入車ドットコム編集部]

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